パノラマ好き@luzern

スイスの人はパノラマやジオラマが好きなようである.博物館に行くと,様々な時代に作られたアルプスのジオラマが並んでいる.その1つ「Alpeneum - 3D-Alpen-Panorama(アルピネウム)」は,場末の観光地にあるような,土産物屋とインチキな見せ物が一体となったもの.写真はその展示物.一応,1900年初頭(?)に作られた由緒あるものらしい.City Guideによると,「Sensational large panoramic painting with amazing depth effect!」とあるが,嘘をつくな!,という代物.
更に,その目の前にある「Bourbaki Panorama Luzern(ブルバキ・パノラマ」は,1881年に作られた360度のパノラマ画(Edouard Castres作)を常設した建物を,2000年にリニューアルしたもの.パノラマ画は学術的な見地も含めて復元され,更に絵のパースペクティブに合わせた立体の人間や貨車などを加え,更に音響効果も加えられている.その下階にある展示を見ると,その展示デザインも含めてかなり真剣に取り組んでいることがよくわかる.更に,そのリニューアル(増築?)された建物には,地下に映画館やギャラリー,1階にはショップやレストランやバーなどが配され,肝心のパノラマ画以外は若者向けコンテンツ満載の建物に生まれ変わっている.心意気は買うものの,何かが間違っているような気がしてならない.おまけにパノラマ画の復元の様子は,Jeff Wallの作品にもなっている.
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美術 | Posted by satohshinya at May 10, 2006 14:59 | Comments (3) | TrackBacks (0)
全国の構造ファンへ・その4(膜構造編)@luzern

「Glatschergarten(氷河公園)」に立ち寄る.1872年に発見された,氷河時代に生み出された天然記念物を保存展示する博物館.そこに,天候の変化や汚染された大気の悪影響から保護するため,開館から100年以上が過ぎた1980年頃に膜が掛けられたそうだが,この膜の使い方がなかなかおもしろかった.構造的には特筆すべきものはないように見え,むしろ,更に構造的なデザインが加わればもっとよいものになると思うが,既存の樹木が膜を突き抜け,それが膜に影を落とすなど,よい表情を見せていた(アクソメ図も参照).
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建築 | Posted by satohshinya at May 10, 2006 14:43 | TrackBacks (0)
邸宅から美術館,または銀行から美術館@luzern

「Picasso Museum Luzern (ピカソミュージアム)」と「Sammlung Rosengart Luzern(ローゼンガルト・コレクション)」に行く.
Picassoの方は,実際には,写真家のDavid Douglas Duncanによるピカソを撮影した写真を展示する美術館.1978年開館.もちろん,晩年のドローイングや版画などの小品は展示されているが,それほど特別なものではない.むしろ,展示空間となっているかつての邸宅(?)は一見の価値あり.1616〜18年に建設されたものとのこと.もう1つの美術館の名前に冠されているRosengart家の寄付によって作られたもので,この建物自体もRosengart家のものだったのだろうか? 一方で,この美術館は旧市庁舎であったというレストランと繋がっている.ということは,この美術館も旧市庁舎?
もう1つの美術館もまた,旧国立銀行を2002年に改修したもの.ヨーロッパでも,住宅や銀行のように,異なる用途の建物が美術館に改修して使われていることが多い.ここには,よくある近代画家たちの絵画が一通り並んでいるが,もちろん日本の公共美術館に比べると圧倒的にコレクションの質は高い.特に地下に展示されているパウル・クレーの作品は,何れも小さいものばかりであるが,作品数も125点と多く,かなり見応えがある.展示室も元銀行だけあって天井も高く,悪くない空間.
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美術 | Posted by satohshinya at May 10, 2006 14:16 | Comments (2) | TrackBacks (0)
全国の構造ファンへ・その3@luzern

サンティアゴ・カラトラヴァ設計による「Bahnhof Luzern(ルツェルン中央駅)」.火災にあった駅の再建らしいが,どこからがカラトラヴァの手によるものかはよくわからない.更に構造がよくわからない.立面にあるコンクリートのゲート状の構造体が鉄骨の柱に支えられていて,そのゲートからガラスを通り抜けて屋根に繋がる線材がある.それが張弦梁の束材のようなところに位置していて紛らわしいが,どうやらゲートからガラス屋根を支える鉄骨を引っ張っているようである.結局,頭でっかちのゲートは,柱と引っ張り材でバランスを取っているように見えるけど,こんな感じの解説で合っていますか,okd先生? 短辺方向はそうだとして,長辺方向はゲート同士が繋がっているから大丈夫ということでしょうか? 地震がないからいいのかな? okd先生,解説お待ちしております.
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建築 | Posted by satohshinya at May 10, 2006 10:03 | TrackBacks (0)
展示室にある縦長の扉@luzern

初めてのスイス.ルツェルンにて「Kunstmuseum Luzern(ルツェルン美術館)」へ行くと,4つの展覧会が同時に行われていた.「Kunst überforden」と題されたAldo Walkerという画家の回顧展.どれもどこかで見たようなコンセプチュアル・アートという感じで,年代によって様々に作風が変化しているが,それが更に一貫性を失なわせている.展示壁面に直接描くグラフィックのような作品(再制作)など,悪くないものもあるのだが,全体的にはB級に見えてしまう.「Der Lesesaal」は読書室という意味だが,スイスの有名な画家(らしい)Hodlerなどのコレクション展.それと同時に,それらの画家にまつわるテキストを展示室内で読むという企画.そのために読書用の特別な家具(Vaclav Pozarekによる)までもデザインされている.本を読み上げる人たちの映像を映し出すビデオ・インスタレーションも同時に展示され(Rémy Markowitschによる),絵画とテキストの関係を探ることで単なるコレクション展には留まらない工夫をしている.しかし,残念ながらドイツ語がわからず,その効果は不明.この2つがメイン展示となっており,奥まった展示室に,「Have a nice Day」と題されたWerner Meierという画家の新作展と,Barbara Daviによる「NANTUCKET」というインスタレーションが展示されている.
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美術 | Posted by satohshinya at May 10, 2006 9:39 | TrackBacks (0)
怪しげなポップソング

先日紹介したHfGのアトリウムでコンサートが行われた."THE ERRORISTS"という怪しい名前のバンドで,エレクトリック・チェロとヴォーカル兼ヴィジュアルという,ますます怪しげな2人組であった.おまけにaudio-visual Popsongsだそうだ.大学の校舎内にも関わらず,開始は21時から.昼間から何やら設営していたのだが,完成したものは,自動車が取り付いた金属製のフレームによるステージの前に,透明ビニール製のソファや椅子が適当に並べられ,客席の背後にはさまざまな照明が一面に吊されて,さまざまな色の電球が取り付けられている.
@karlsruhe, 音楽 | Posted by satohshinya at April 20, 2006 23:10 | TrackBacks (0)
湖畔の漱石

カールスルーエの本屋に行くと,村上春樹の『海辺のカフカ』が平積みになっている.その他の作家を眺めてみても,知っているのはスティーブン・キングくらい.後はハリー・ポッターかな? そんな中,村上春樹はドイツ語になって読まれているようだ.
まあ,タイトルがタイトルだけに,ドイツ語圏の皆さんには馴染みがあるのかもしれないが,日本でドイツ人作家による『湖畔の漱石』なんて作品があったとして,読まないよね,きっと.ちなみに,こんなサイトもあるくらいだから,やっぱり有名なんだろうか,村上春樹は.どうせならば,"Kafka am Strand"なんて読まないで,"Mister Aufziehvogel"を読んでほしいな.
@karlsruhe, 本 | Posted by satohshinya at April 19, 2006 22:59 | TrackBacks (0)
全国の構造ファンへ・その2

カールスルーエにて吊り屋根発見.「Europahalle」なる,コンサートをやったりするイベントホールらしい.こういったものの発見の際には,okd先生への報告が義務付けられているため,特別にこのエントリをアップ.前回,サッカースタジアムを紹介した際には,それを見た人からサッカースタジアムについて原稿依頼があった.気をつけよう.
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@karlsruhe, 建築 | Posted by satohshinya at April 19, 2006 8:31 | Comments (2) | TrackBacks (0)
移動遊園地

カールスルーエの郊外に移動遊園地を発見.結構立派なアトラクションも移動してきているのだが,どれもこれも乗物系,もしくは射的などによる景品系の2種類しかない.それらが,おそらく結構な労力を掛けて設営され,しばらくすると移動していくのだろう.ご苦労なことだ.
@karlsruhe, イベント | Posted by satohshinya at April 17, 2006 9:47 | Comments (2) | TrackBacks (0)
作業中

こちらはZKMのMedienmuseumのアトリウム.先日のエントリは正確ではなく,常設展示室の方と書いたのは,Medienmuseumのことで,こちらにメディア・アートが展示されている.一方,企画展示室と書いたのは,Museum für Neue Kunst(現代美術館)のことで,現在は大規模な「Lichtkunst aus Kunstlicht(人工的な光から光の芸術へ)」という企画展が行われている.この展示は好評のため,期間が3ヶ月間延長されている.
Medienmuseumは現在展示作業中.今日から4日間イースターの休日で,街は日本の正月みたいな雰囲気になるらしい.だからなのかよくわからないが,とにかく大々的に作業が行われている.以前,フランクフルト近代美術館に訪れた時にも書いたことなのだが,ここでも2,3階のみがオープンしており,アトリウムを介して作業を見ることができる.
このアトリウムは,メディア・アートを展示するためか,トップライトの光も抑えられ,アトリウムとアトリウムに挟まれる部分も囲われていて,全体的に閉鎖的な印象を持つ.アトリウムというよりは,巨大な吹き抜けを持ったホール空間という感じ.ちなみに写真の光は人工の光.
@karlsruhe, 美術 | Posted by satohshinya at April 14, 2006 6:38 | TrackBacks (0)
