テナントビル

明日まで内藤礼氏の個展「地上はどんなところだったか」がギャラリー小柳で開催されている.以前は同じビルの1階にあったギャラリーが,知らないうちに8階へ移動していた.実は1度見に行ったのだが,1階が別の店舗になっていたため,ギャラリーごと移動してしまったと思い帰ってきてしまった.その後によく調べてみたら,同じビルの中で引っ越しをしていたらしい.
以前のギャラリーも,銀座の大通りからそのまま入ると真っ白な空間があるというミニマルで不思議なものであったが,それよりも今回のギャラリーの方がかなりよい.当たり前のテナントビルを改装しただけなので,特別に天井の高さがあるわけではない.むしろ横に広がりのある展示室が気持ちよい.下地を剥き出しにした床や柱と,真っ白にはめ込んだ壁や天井のバランスもよい.照明も壁際に蛍光灯と白熱灯のレールがきれいに並んでいる.誰が設計したんだろう?
内藤礼氏の作品は,相変わらずの非常に繊細な作品.その分,ちょっと展示空間が強すぎるので,うまく噛み合っていないような気もする.もう少し作品に合わせた繊細な空間か,普通の美術館のような無個性な空間の方が,作品が際立つように思う.何れにしても見て損はない.

美術 | Posted by satohshinya at May 13, 2005 7:34


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Excerpt: +大学のあと銀座へ。ホテル西洋の前でHanaと待ち合わせてギャラリー小柳の取材。ディレクターの橋口さんにお話をうかがう。 +杉本博司、ルイザ...

Tracked: November 20, 2006 3:43 PM




Comments

ちなみに,5月24日(火)〜6月24日(金)は,束芋氏の「指弁」を開催.プロジェクタを使うだろうから,場内は暗いかも.

Posted by satohshinya at May 18, 2005 6:51 AM

このギャラリーの設計は,杉本博司氏だったそうです.納得.こちらを参照.

Posted by satohshinya at November 16, 2006 10:59 AM

こんにちは。

そうなんですよね。
杉本氏の空間への執着心が自身の作品と同じレベルで昇華されたような、(特に奥の部屋は)そんな空間でした。

Posted by masakionishi at November 20, 2006 3:42 PM

杉本さん,「a+u」にも登場していましたね.「新建築」の家プロジェクトもそうでしたが,建築雑誌にも本人の写真を使用して発表しています(そのため「新建築」のホームページには写真が掲載されていません).ちょっとやりすぎですね(笑).

Posted by satohshinya at November 21, 2006 10:46 PM