チェ・ゲバラを知っていますか?

ゲバラとカストロ 先日、ちょっと驚愕することがありました。

 イタリア語教室にて。うちのクラスは毎回、授業の最初にみんなで(その日はイタリア人の先生+クラスメイトのOLちゃん3名+私)イタリア語の雑談をします。で、先生がカストレーゼっていう名前なので、「イタリアでのあだ名って何だったの?」と聞いたら、「フィデル。まあわりと冗談でみんな言うけどね」と苦笑しながら答えたのです。もちろんこれはフィデル・カストロとカストレーゼをかけてるわけだけど、OLちゃん3名(28、29歳)がポカンとしてるのです。「……なんでフィデルなの?」と。「え? だってフィデル・カストロだからでしょ」と答えると……

 「カストロって誰?」

 って……まじかよー! フィデル・カストロ知らんのかいこのお嬢さんたちは! 先生と私は唖然呆然。先生がフォロー気味に苦笑しながら「チェ・ゲバラは知ってるよね?」と聞くと「……誰それ?」「なんとなく聞いたことあるかも」

 えええええええ!!!!! チェ・ゲバラを知らないですと?!!!

 驚きました。驚くというか、ショックを受けた私はイタリア語会話教室ということをすっかり忘れ、日本語でカストロおよびゲバラの概要を説明。いつもは日本語を喋ると注意する先生も「このお嬢さんたちに説明してあげて……」みたいな視線を投げかけてくるし(ちなみに彼は非常にジェントルで、今まで皮肉のひとつも言ったことがないんですが「イタリア人でカストロ知らない人はいないよ」とサクッと言ってました)。

 なんかもう驚愕しすぎて疲れが。しかもみなさんに悪意はまったくなく、ものすごい無邪気に「マイちゃんってほんとに何でも知ってるよね〜♪」とか言うんですよ。このOLちゃんたちですが、それぞれ名のある会社で営業とか企画とかバリバリ働いてる人たちですよ。
 なんつーかもう……憂国? 「憂国ってこういうことなんだ!」と体感しましたよ松陰先生。100歩ゆずってカストロはまだしも、ゲバラぐらいは知っててほしい。というか、こうもみんな知らなかったので私の頭がおかしいんじゃないかと錯覚に陥るほどでした。

 ひとそれぞれ常識にもプライオリティっていうのはあると思いますが(政治経済はよく知ってるとか、歴史については詳しいとか)、ゲバラやカストロってそれ以前の問題じゃないかと思うんですよ。そもそも、ケネディを知ってるのに、なんでカストロを知らないのかと。ケネディとカストロはセットで覚える(というより、歴史の流れで常識として知ってる)もので、それは本当に普通のことだと思っていたんだけど……憂国。なにも詳しく知ってろってわけじゃなくて、「フィデル・カストロ=もう長いことキューバの長」「チェ・ゲバラ=革命家っていうか革命マニアで男前」くらいはみんな知ってて当然のことだと思ってたんだけどなあ。そういえば前に、勝海舟のことを中国人と思ってた知り合いがいたなとか思い出したり。

 日本は平和ボケしてるんですかねえ……とかいうレベルの問題ではないと思うけれども。憂国すぎて、もうなんか恋とかしないとやっていけないカンジ。浮き足立ちたい。マジで。婿募集!

 結論としては『無知の知』は『無知の恥』でもあるということで。

乙女日記 | Posted by at 9 24, 2004 19:29


TrackBacks