中国的状況を利用する度胸はついてきたのか?

朝五時におろした羊をしゃぶしゃぶで食べる。昼から、白酒(báijiŭ)というきついお酒と共に。

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内モンゴルは羊が名産。中国は空を飛ぶものは飛行機以外、四本足のものは机以外、全てを食べつくす。ここの羊はカシミアとしても有名であり(厳密には羊の種類が違うが)食用としても使い果たす。

内モンゴル周辺は、かつて草原が広がっていたものの、羊の放牧と無作為な農地化によって、街の外に出ると見る限り砂漠に近い。大陸は北西からの風が厳しく、北京の北西に内モンゴルが位置するために、青空はそうそうに拝めない。黄砂の発生地と言われている。

風の流れついでに、たいがいの街は、居住区が北西(上手)にあり、風が流れる下手に、工業地域や発電所が配されている。しかも風水的な思考もそれに等しいらしく、風水は適当ではなく、統計学的な蓄積が根拠なのかもしれない。街の構成、自然環境、風水を一体として読むと、なかなかおもしろい。

噂通り、スケジュールが短い。内面のイメージと実際のプロセスがパラレルに進行していくような感覚。これは、今だけかもしれないし、仕事の種類、建築家としての立場によっては、あまり関係のないこと、おそらく制御可能なことと、考えている。今は、とにかく見渡せる範囲で、くみあげることが求められているので、一定のモデルをくみ上げて、その中で読み替え、再構築を仕掛けていく。自分の提案が、すぐに現状にすり替わっているような感覚。日本的な設計の感覚で言うと、さっきの自分が出したモデルを、今の自分がリノベーションしているとも言えるのかも。モデルは、話し合いで決定するので、ある一定の強度をもっていて、収斂している感覚はザラザラしているけれど、感じられる。即興が即興を呼び、強度を持たせていく。性能的な密度は高めにくいかもしれないが、あたらしい感覚すらある。プロセスの破壊とイメージの連れ戻しを反復することによって、何が生み出されるのか。

建築, 趣味, dine | at June 6, 2006 23:08