すでに、かつて。

MAD/建設中@798

798.jpg

798(qījiŭbā)には、かつて若手のアーティストが集まっていた。すでに賃貸料は値上がり、北方に移動したとか。中国の投資熱はアートにも及んでいる。ちなみに、798というのはエリアの呼び名(コメントに詳細)で、今後も整備が進むよう。なんと、誰もが知っている大物美術館がここにやってくるという話も聞いた。日本では実現しなかったのに…。中国ではのびのびと、海外の建築家が建てている。今の日本にはそういう雰囲気はない。

レセプションを後にし、磯崎さん設計の美術館を建設中の北京中央美術学院へ移動。すでに夕暮れ時だったが、構内の雰囲気(作品がいたるところにおいてある、そして歩いている学生)には、どこか破綻しているようなおもしろさはなく、妙にリッチな感じがした。あとで、調べてみるとキャンパス自体、2001年に移転してきたばかりのようだ。

いろんな人に出会った。話をするだけて、今の自分がどこにいるのかということが分かる。ともかく、だいたいうまくいっている中で、転覆の兆しをみつけたいわけだ。

でかくて、はやくて、とにかく雑。この三拍子にすでにウンザリしてきている。かといって、日本の建築事情は妄想の範囲でしか分からない。妄想に現実を付き合わせても、どうにもならないことが分かってきた。いや、やっと。もっと、ふっきれないとだめだなと。

建築 | at July 20, 2006 1:21

Comments

ちょっと情報不足で最初はよくわからなかったけど、要するにMADという中国の設計事務所が798というかつてのSOHOみたいな場所にあるBTAPというギャラリーで展示をやっていて、そのレセプションに行ったということですね? 写真はその様子?
磯崎さん設計のものはまた別の話ですね? 現場なのに学生が歩いているの??? こちらの写真も見てみたいですね。

Posted by satohshinya at July 21, 2006 5:06 PM

補足します。てきとうにも書けないのでちょっと調べました。
かつてのSOHOではないです。かつて国営工場だったところです。
国営798廠(chǎng)が、ほったらかしのまま残っていた。その一部にスタジオやギャラリー、カフェ、本屋などが入っています。NYのSOHOの成り立ちに近いかもしれません。
BTAPはそのなかでも一番大きく、張永和によってリノベーションされたようです。
僕もよく全体を把握できていないのですが、そのエリアのなかには操業している工場?もしくは会社?などもあって、全体がギャラリーとかになっているわけではありません。今のところ、寄生虫のようにギャラリーなどが住み着いているという雰囲気の場所です。

磯崎さんの美術館の話はまたの機会に。敷地が大学構内にあります。この日はヘルメットがなく、現場をちょっとのぞいただけです。

Posted by simon at July 21, 2006 7:27 PM