forbidden place

場所
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横浜市の都市デザイン室長の講義を聞く。実践的な話の中から一つだけ気になったことが。「都市計画的に健全とされているものしか良いとは言えない」というフレーズが印象に残っている。まち全体をそのテンションで徹底すると、ニュータウンという言葉に喚起される街並みが想像される。しかし、誰もが郊外の街にはどこか物足りなさを感じている。優良な計画学と実生活から得られる価値観の落差には、直接つないで説明できないほどの深い溝がある。

アノニマスな禁断かなにか。特異な条件下で発生した郊外団地を舞台としたコンテンツ(小説 映画 ドラマ)は数多い。金妻平成狸合戦ぽんぽこなど切りがない。最近では月9で放送されていたエンジンにも多摩NTのカットが入っていた。また、郊外団地を舞台とした映画が論文のテーマにもなっている。イメージと実態の落差に惹かれ群がる人々。

郊外団地をテーマにした議論や論文によく取り上げられる小説がある。直木賞作家でNTに住む重松清が書いた定年ゴジラだ。ある対談で冷静に都心回帰は郊外逃避であると言い放ちつつ、あとがきにはNTが少し好きになったと書くところ、自己矛盾を抱えていて面白い。

禁断な関係(場所
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群がるとおちつく?(場所
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建築 | at July 27, 2005 4:01


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