ひでおしなりお2

現在の本牧ポートハイツは港湾労働者の共同住宅で、ソーシャルハウジングとして昭和43年から今まで増築を重ねてきた団地である。全部で18号棟まであり、1280戸ある。5、8号棟は平成4年に改造され、最後の18号棟は平成3年に竣工している。その他の棟の大半は老朽化しており、6畳、4.5畳、バス、トイレといった構成は家族が住む器としてのモデュールとしては合わなくなってきている。しかし、全部建て替えるといったことは無理があるし、そのような捨てられていくモデュールと今まで積み重ねられてきた配置、団地の風景を活かしながら、持続的な再構築を考える。
既存の住戸は安い家賃を活かして、個人レベルで都市に参画する人達を受け入れる。この敷地は交通のノードであるし、これから港の中心となる本牧、南本牧を背後にベンチャーやSOHO、アトリエ、ショップ、カフェ、船員のための宿泊施設、学生など今まで港湾関係者のみであったコミュニティを都市に対して開いていくきっかけとし、街の要素を増やし、コンパクトシティーへと変容させていく。既存の棟は減築をし、そのようなプログラムが入ってきやすいようにストラクチャーを残して改築デザインする。
新築は港湾関係者はもちろん、市営の団地として、付近の工場の関係者などが居住する。
そして団地の中央には貨物線である神奈川臨海鉄道が縦断している。この路線はこれから港湾の中心となり、産業の発展が期待される本牧、南本牧埠頭と根岸を結んでいる。これを産業トラムとして再構築し人の流れをつくる。本牧は鉄道インフラの孤島で、環状鉄道が計画されているが実施も程遠く、地下鉄の初期投資の5分の1程度でさらに既にある軌道を利用してトラムを計画する事は有効である。
そこの貨物線の敷地には現状はトラックなどがとまっているが、そこにトラムのターミナルと、これから埠頭が24時間化されることをにらんで、そこにトラック関係者、港湾関係者、物流関係者が24時間利用できる施設が計画される。それは分断された団地をつなぐ役割もする。線上に長いため、集会場やそこの団地のサポートセンターも計画する。

頭を使って! |Posted by hideo at November 16, 2004 05:55 PM | TrackBack(0)
Comments

タイトルが ひでおのおしり に読めて笑える。話としてはだいたい。いいと思う。単独の機能しか持たない街区に、提案するプログラムを、タイムアクシス上で埋めていくプロセスを説明しないと全体が把握できない。コンパクトシティというのは、サスティナブルと同じで、共有できるレベルで定義しないとだめじゃないかな。結局それがブラックボックス化して何でも解決しますなんて話にはならないように。言葉にうっとりしていると、目的がぼけるので、具体的なデザインをしていかないといけない。ハードルが低い感じがするんで、自分の美意識を何にもとめるのか。ある課題を設定して、それに対する回答を探す。課題のポイントが移り変わる時もあるかもしれないが。内的な問いが外からも認識できる荒さが欲しいね。そろそろ僕も。

Posted by: simon at November 16, 2004 06:19 PM
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