黒田アキ×劇場

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黒田アキさんが手掛けた某劇場のオープンハウスへ。
床面には2m角程度の白黒タイルが。
天井面は一部が捲り上がり、その周りにオブジェ群が浮遊する。
壁面は真っ赤に塗られ、そこにはアキさん御馴染みのシルエットが描き込まれていた。
外部空間には「花子と太郎」や「ジェームス」と名付けられた彫刻が置かれていた。

「芸術と建築の関係」については色々語られているが、この作品では両者が融合していると言うよりは、
建築と言うキャンパスの上に、芸術家が思うがままに絵を描いたという印象。
両者が融合しているという印象は受けなかった。
と言うのは、もしアキさんの絵や彫刻がそこから消去されたとしても
他のアーティストの作品を置いてやれば雰囲気は変わるが、
空間が持つ骨格というか基礎みたいなものは変わらないような気がした。

建築の機能が美術館やギャラリーなどと無縁な場合、「芸術と建築」の両者はどのような関係を持つべきなのだろうか?
芸術が建築の装飾に成り下がるのは格好が悪いし、建築が芸術の額縁に成り下がるのも面白くない。
芸術家と建築家が立場を入れ替えて、建築と芸術を作ってもそれは関係を持ってるとはいえない。
論客たちが色々語っているのを見るとそんな簡単なことではないのだろうと言うのも良くわかる。
しかし、実際には単純な方法で「芸術と建築が融合している」と見せかけているるものが大半である気がしてしょうがない。

何はともあれ、こんなことに思いをめぐらせるのは久しぶりだった。
答えは出ないのでゆっくり考えます。
今回訪問した建物は、近日中にメディアで解禁されます。

会場で友人のアキマ・リエさんに会う。
相も変わらず変装をしていた。 パーティーの時に彼女に会うのは実に楽しい。

| Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 3 3, 2008 1:58


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