「Biennale Venezia」という「形式」

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9th Biennale Veneziaにいってきました。
ギャラリー間の相川さんと坂茂事務所の岡田君とベニスにて待ち合わせる。

「I Giardini Della Biennale」と「Arsenale」の2会場があって
これを二日に分けて見学。

「I Giardini Della Biennale」は
カルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)による
ベネゼーラ(Venezuela)館のディテールとテクスチャー、
スウェーデン、ノルウェイ、フィンランド(Svezia, Norvegia, Finlandia)館の
土木的ダイナミックさと、光の繊細さに心を奪われました。

我等が日本(Giappone)館は漫画によるオタクの氾濫。
日本の「まんが・オタク」が、世界規模で起こったヒッピーのような流行の
次世代的なものであって、「日本から初めて発信するワールドカルチャーである。」
といわれたら、そうかもしれないと思います。
でも、見ていて不健康で気持ちよくないというのが僕の感想です。
最先端の思想をインプットするまたとないチャンスだったのに
これを逃してしまったのかもしれない。もったいないことをしました。

「Arsenale」は、海軍倉庫の一部が会場として開放され
そこにものすごい量の作品が、分類・編集され、展示されていました。
我々JAKOB+MACFARLANEの作品もここに展示してありました。

Biennale全体の感想は言うと、新しいものは全く感じられませんでした。
次世代の運動や方向性を示すはずのBiennale Veneziaですが
その役割を演じ切れてない印象を受ける。

メディアが発達し、世界中に建築・デザインの情報が駆け巡る現在において
旧来から続く、サロン的な展示方法は次世代を標榜するにはあまりにも
効力を失効した形式なのかもしれないと感じる展示でした。

Architecture Space / 建築, Event Lecture / イベント, Travel / 旅行, Urbanism_City / 都市 | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 11 1, 2004 10:30


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