部屋着の暮らし

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日曜日、鶴見のオープンハウスにいってきた。敷地は駅から徒歩15分ぐらいはなれた小高い丘の上にあり、道は坂道が多く幅の狭く交通量も限られている場所。建物1階はピロティ形式でオープンな大きなガレージと玄関と寝室があり、2階は居間を中心に台所、浴室、テラスが隣接している。居間は敷地の樹木をたよりに短手方向に大きな開口があけられており、片方はテラスとの連続を獲得し、もう一方は1階からの階段部分も含めて潔くかなりな大開口となっており開放感がある。ちになみに個人的には階段部分の雰囲気が開口のおかげで浮遊感を感じ一番好き。またこの階段部分の大開口が建物のフォルムを特徴づけており、写真ではわかりにくいがかなり複雑な形となっていて施工監理の精度に関心した。ただ一つ話を聞いてわからなかったのがプランニングである。かなりドライに住宅を機能分化しそれにあわせて個室が配列されており、パジャマ以外に気の利いた部屋着が似合う暮らしが展開できそうだ。部屋着によるきちんした暮らしを望む施主には理想なプランなのかもしれないが、設計者としてそのきちんとした暮らしについてどう考えているのだろうか?設計者の役割は施主の与件を満たすことはあたりまえで、さらに設計のコミュニケーションの中でその与件をもっと拡げられそれを引き受けられるものがつくれればお互いハッピーだと考えている僕にとってあるくらし方を続けるというのは僕にはなかなか難しいかなとも思ったりした。(uheさん、率直に書かせてもらいました、ご勘弁を。)

architecuture | Posted by at 6 1, 2005 21:44


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Comments

「きちんとした生活」これは、およそ僕にもできそうもありません。(笑

世代的なものなのか、もっと個人的なものなのかは当人(設計者)に聴いてみないとわからないけれど、施主と設計者の間でそのような生活像が共有できていたのだろうと思います。


今振り返るとこの家は、1LDK+をどこまで敷地に合わせて組み立てられるのかというところで展開していました。その結果があのような、大開口だったり、道路と平行した筒型のボリュームだったりするわけです


その前提には、カスタマイズをして住みこなすことは、誰にでもできることではないということがありました。おそらく、自由度の高い建物を提示してももてあますのではないか。ある程度行為が決まった室が第一にあって、それらの組み合わせだけでも住宅は成立するのではないか。すべてがこのやり方で良いとは思わないけれど、こういう方法も選択肢の一つではないか。そんなふうに思います。

Posted by uhe at 2005年06月03日 22:43