和柄と光

daimyou.jpg

先日、東京国立博物館の「若沖と江戸絵画展」を見てきた。日曜日だったためか閉館直前にも関わらずかなり混んでいて、老若男女がガラスケースにかぶりつき状態。以前、仏像の展覧会をみにいったとき、とても賑わっていたことを思い出すといかに現代美術の展覧会に人が入っていないかと感じてしまう。

伊藤若沖は森美術館のオープニングのハピネス展で見て以来気になっていたので結構期待していた。それに応える十分な密度の展示でかなり満足。入場制限はしたほうがよいと思うが。見方を知らない自分にとってはハワイで売っている和柄のアロハシャツの延長線上で「あ〜、この色でこの組合せ、綺麗だな〜」「これでTシャツがあったら欲しいな〜」といったノリをきっかけにして見ていくうちに日本画特有の奥行きのなさや、デフォルメ具合を少し感じるようなり楽しめた。しかも今回の目玉はガラスケースなしで舞台照明のしくみを利用した光量,輝度が時間で変化するライティングがされている展示があり、そこは今まで見たことのない状況で鑑賞が出来てかなりお勧め。ガラスケース内の展示を見て、いつもしらけると感じていたのはガラスの中で均一な光が普段の日常生活にはない状況に見えてしまうからだ。時間やその部屋の様々に変化する光の中で美術をみたほうが、当たり前に変わり行く日常の延長線上の存在として受け入れられるのだど感じた。「あの鶏のような和柄でアロハつくりたいな〜」と思うことと同じな気もする。下記で展示の様子が少しわかります。
http://www.jakuchu.jp/special/index.html

それにしても何かずれている外国人が多くとんでもないTシャツのやつが多かった。そんな彼らも「あの虎でTシャツあったらな〜」と思っているのだろうか。写真はほぼ僕と同じタイミングで廻ってしまった外国人が来ていたTシャツ。

art | Posted by at 7 31, 2006 16:54


TrackBacks




Comments

ドイツでも、Tシャツどころか刺青で、女性の首に「女神」と彫ってあったり、男性の背中に「眞」「力」と一緒に「寿」とか彫ってあります。ずれているわけではなくて、結構標準的な外国人かもしれません。まあ、engrishなんて言葉もあるくらいだから、ぼくたちも気をつけなければいけません。
しかし、おもしろそうな展示ですね。特に光をコントロールする展示というのは見てみたい。公式blogもマニアックな内容で充実しているようす。

Posted by satohshinya at 2006年07月31日 21:14

やはり混んでいましたか。
私も、ガラスケース展示は人が多すぎてほぼ見るのをあきらめていたら、結構屏風絵(照明が変化する展示)の方が人が少なくゆっくりと観る事ができました。かなり滑稽な絵も多くて、楽しめました。

Posted by sae at 2006年07月31日 22:08

大抵の人はボリュームの多さに最後の光が変化する展示にたどりついたときは疲れきって流しているんだよね(笑)もう少し休憩スポットを用意してほしいものです。

漢字の刺青は外国ではメジャーなのですか(笑)
英語のメッセージTシャツもかなり危険なので
僕はあまりきてません。

昔、後輩の彼は「OMA」Tシャツきてましたね。

Posted by hy at 2006年08月01日 11:55

>hyさん
漢字の刺青は少なくないですよ(多くもないけど)。日本語というわけではなく、おそらく中国語だと思うので、必ずしも日本語として意味が通ってない場合がありますが、刺青で「寿」というのもおめでたいね。

>saeさん
江戸絵画展を見に行くなんて、皆さん趣味が拡がりましたね(笑)。

Posted by satohshinya at 2006年08月02日 07:51