対称@frankfurt
「Liebieghaus Skulpturensammlung(リービークハウス彫刻コレクション)」は古代彫刻を展示する美術館なのだが,興味深い2種類の展示室を持っていた.ここも1896年に邸宅として建てられた建物を1909年から美術館として使用している.
エントランスホールに入ると左側に開館時に増築された展示室があり,そこにはフローリングの床に木で作られた彫刻だけが並んでいる.右側には,最初の展示室とシンメトリーな関係に1990年にScheffler & Warschauer設計によって増築された展示室があり,そこには石貼りの床に石で作られた彫刻だけが並んでいる.何れの展示室も壁は真っ白く,天井からは自然光が入り,そんな空間に無造作にいくつもの作品が並んでいる様は,まるで現代美術のインスタレーションにすら見える.
やや短絡的なアイディアではあるし,たまたまシンメトリーに建てられる敷地があったということかもしれないが,おもしろい展示空間だった.林立する作品群が鑑賞する場としてふさわしいかどうかはわからないし,同じ素材の作品だけが並ぶことがよいのかどうかもわからないが,このような彫刻を展示する美術館としては非常におもしろいのではないだろうか.企画展は「Die phantastischen Köpfe des Franz Xaver Messerschmidt」展を開催中(作品・展示室写真,英文プレスリリース).
美術 | Posted by satohshinya at January 17, 2007 13:31
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