呼び方いろいろ@salzburg

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ドイツ語圏の美術館はMuseumだけでなく,KunsthalleやKunstvereinという名称も使われる.Kunstはアートという意味で,Halleはホール,Vereinは協会という意味を持つ.ちなみにウィーン・フィルハーモニーの本拠地として有名な建物はWiener Musikvereinという名前で,日本語ではウィーン楽友協会となる.どのような理由で呼び方が異なるのかはよくわからないが,とにかくザルツブルクにも「Salzburger Kunstverein(ザルツブルク・クンストフェライン)」がある.ザルツブルク美術協会といったところか?

ここではIon Grigorescuというルーマニア出身の写真家の個展「Am Boden」をやっていたが,大きな展示室が1室あるだけで,美術館というよりもギャラリーと呼ぶべきスペースだった.繊細な鉄製のフレームを吊して1つの村を模ったインスタレーションを行っており,教会の平面形状に合わせて写真が展示されたりしていた.ここもやはり1844年に創設されたもので,建物自体がKünstlerhausという名称(建設は1885年,2001年に改築)で,展示室の他に23のアトリエを持ち,最大5年間まで貸し出しているとのこと.いわゆるアーティスト・イン・レジデンスである.
その他にGalerieという呼び方も美術館には使われる.1619年に完成した大司教の宮殿の中には「Residenzgalerie Salzburg(レジテンツギャラリー・ザルツブルク)」がある.宮殿自体は立派な建物なのだが,美術館部分はそれほど特徴はなく,19世紀以前の絵画が展示されていた.「Augenblicke」という企画展を開催中.写真は入口の階段.
ザルツブルクでもKunst in Salzburgという小冊子が発行されていて,32の美術館とギャラリーの地図も付いている.

美術 | Posted by satohshinya at June 21, 2006 12:39


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