荒々しいリアリティ

「シュテファン・バルケンホール:木の彫刻とレリーフ」国立国際美術館)を見た.日本ではあまり馴染みのない作家だが,僕はフランクフルトのMMKで偶然見たことがある.それ以来,興味を持っていた作家だったが.まさかこんなにまとまった個展を日本で見ることができるとは思わなかった.「日本におけるドイツ2005/2006」の関連企画ということで実現したらしい.
主な作品は木彫による人物像であるのだが,舟越桂氏の作品が洗練してゆくのに対し,バルケンホール氏の作品はとても荒々しい.それなのに,妙なリアリティが存在している.その絶妙なバランスを持っていることが,これらの作品を魅力あるものにしているのだろう.
喜び勇んで大阪で見たわけだが,実は10月から東京でも開催される.ぜひ見に行ってほしい.ちなみに,大阪の美術館は最悪だった.東京の方がまだましかな?

美術 | Posted by satohshinya at May 18, 2005 7:39


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Comments

あいにくアーティストトークは逃しましたが、今日行ってみまーす。

Posted by uhe at October 16, 2005 12:17 PM

荒々しいリアリティと同居する、動物との絡みにあるような、チャーミングな姿勢に惚れました。
4階のICCもよかった。意図的な展示ではなく、ニュートラルに時系列に並んでいるだけなのが、今までの情報を整理するのによい。
よくあるメディアアートって疲れる。(結果的に)身体をただ消しただけのものが多い中、突き破るものは生まれるだろうか。
存続も決定したようだし、今後の展開に期待したいです。

Posted by simon at December 11, 2005 3:17 AM