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直島とドイツ

 そういや最近「備忘録」書いてないなあ……また近々(誰も待ってはいないと思いますが)。

 バタバタしているのです。オリンピックとかチャンピオンズリーグとかやってて。そして個人的に今年の上半期にふたつ(もしかしたら3つ)旅行を計画してて、その準備を地味にすすめております。で、オススメ建築を教えていただけたら嬉しいなあと。

 まず、もう来週に迫ってしまった“お誕生日割引を使って直島・高松かけあし2泊3日”(3/9~3/11)。なんだか予約しないといけないことが多々あり、今年あたまから色々やってましたけど、だいたい決定。直島ではベネッセハウス泊、地中美術館、野外作品、家プロジェクト(「角屋」「南寺」「護王神社石室」「ぎんざ」)、高松ではイサムノグチ庭園美術館、さぬきうどん三昧、香川県立歴史博物館も寄れたら行きたいなあ……。直島は10月からさらに新しくなるらしく。それも興味あるけど、ま、いいや。行ける時に行っとかないと。

 で、ドイツ。これはモチロン! “2006ワールドカップドイツ大会ぶらり旅”(6/21~7/2)です。ハンブルグ→ベルリン→ケルン→ドルトムント→ハノーバ→ハンブルグと北部をちょろちょろします。試合観戦は5つ。イタリア×チェコ、ウクライナ×チュニジア、ベスト16を2試合、準々決勝1試合。
 ベルリンに3泊予定で、いまのところハンブルガーバンホフ現代美術館、新ナショナルギャラリー、ライヒスターク、ユダヤ博物館、ギャラリー・ラファイエット、オランダ大使館とか行く予定ですが、時間があるかどうか……必見なのを教えてください。デッサウにも寄りたいなあ。

しつもん | Posted by at 2 27, 2006 12:02 | Comments (5) | TrackBack (0)

ジャパニーズ・スマイル

 現在開催中のベルリン映画祭のコンペティション部門に出品している、ペンエーグ・ナッタアルナーン監督(タイ)『Invisible Waves』のレッドカーペット映像+プレスカンファレンス映像を見ました。【映像はこちら】


 ■『Invisible Waves』プレスカンファレンス登場の面々

  ヴァウター・バレンドレクト(プロデューサー)
  クリストファー・ドイル(撮影監督)
  浅野忠信(俳優)
  ペンエーグ・ナッタアルナーン(監督)
  光石研(俳優)
  プラープダー・ユン(脚本)
  マイケル・J・ワーナー(プロデューサー)
  アナトール・ウェーバー(司会)

 ナッタアルナーン監督がカンファレンスの冒頭で言ってるように、クリストファー・ドイルと浅野忠信と、脚本のプラープダー・ユンは『地球で最後のふたり』(03年ベネチア国際映画祭コントロコレンテ部門で浅野忠信が最優秀男優賞を受賞。監督が言うには「興行としては失敗だった」)でチームを組んだ仲なので、全体的に仲良しムードが漂う。

 クリストファー・ドイルが爆弾発言を連発し(まあそれは彼のキャラなんだけど)、その中にも辛らつなシニカルさが含まれているため、会場は爆笑しつつも、なんとなくピンと張り詰めた緊張感があって、記者たちがなかなか質問し辛い様子。
 ドイルがギャグで茶々を入れるので、真面目に答えたいナッタアルナーン監督はかなり苦戦していました。浅野忠信に対する「どうして髪の毛を長くしてるんですか?」とかいう下らない質問が出たところから会場の雰囲気がヤバめになり、記者たちと『Invisible Waves』チームとの間に溝が出来た印象。後半は逆にドイルが記者たちに対し、もっと核心的なことが聞けるように質問を投げかけて誘導していた面もあり、ずいぶん持ち直していました。

 カンファレンスでは全員が英語で話すなか、浅野忠信と光石研だけは日本語で喋っていました。浅野忠信に至っては「役を演じたなかで、難しかった点を教えてください」の質問に、「撮影中も混乱してて、いまも混乱してるので……勘弁してください」とか、「これみんな僕の言ってること分かってんのかな? ……こんにちは」とか言う始末。これは普段からものすごいシャイな彼のキャラなんだけど、ちょっとどうにかならないかなあと思いました。会場には微妙な間が漂う。
 光石研はわりとハキハキと答えていたものの(もちろん日本語)、彼が歌を歌うシーンを再現してくれとのドイルからの(笑)リクエストに、かなりモジモジしたあげく「……勘弁してください。映画を見て下さい」の返事(これくらいなら英語でも言えると思うんだけど)。ここでも会場に微妙な間が漂っていました。

 フォーラム部門に出品している船橋淳監督『Big River』でも、上映後のQ&A(フォーラム部門はプレスカンファレンスがないので映像は見れず)で主演のオダギリジョー氏が、帽子を目深にかぶってずっと下を向いていたとか。会場から出た質問にほとんどまともに返事ができなかったようです。
 なんていうか……残念です。オダギリジョー氏もそういうキャラだっていうのは充分わかっているんだけど、国際映画祭ってそういうものではないんですよね。お祭というだけでなく、世界にフィルムを売る大事な場でもあるわけです。普段はとてもシャイなガエル・ガルシア・ベルナウだって、主演したミシェル・ゴンドリー監督『The Science Of Sleep』のカンファレンス(これも面白かった。ミシェルは変わってるなあ)ではものすごい聡明に、パーフェクトな英語で答えていました。

 しかしこれが日本の国民性と言われれば……私にはワカリマセン。

 で、いちばんショックだったのは『Invisible Waves』のプレスカンファレンス映像内のワンシーン。カンファレンスに移る前に、会場前で写真撮影があるんですね。撮影が終了してみんなで会場へ移動するんだけど、クリストファー・ドイルだけ残ってワイングラスを片手に記者たちと談笑していました。
 そんななか、ドイルの姿を撮ろうと、どこかの記者が大きな声で「Japanese smile!」と叫び、その場にいたみんなが爆笑したのです(その時、すでに浅野忠信も光石研もいなかった)。

 あー、そうだよね日本って、と思ってなんだか悲しくなりました。世界の中での日本の位置って、そんなもんだよなあと。 その後にプレスカンファレンスの映像を見たもんだから、さらにナーバスになってしまいました。浅野忠信大好きだけど……。

 もうこうなったら見知らぬ外国人の前では絶対笑わないようにしようと思いました。というのは冗談にしても、それくらいナーバスになるよなあ……この言葉って。

ちーねま | Posted by at 2 16, 2006 17:01 | TrackBack (0)