« 2006年02月 | Main | 2006年04月 »

備忘録 060324

 久々の備忘録です。以下を見るとわかるように、1月、2月は意識的に活動しないようにしていました。精神的に完全に参ってしまったため、人に会うのがしんどく、自分の時間が作れるときはひたすら家にこもっていたような気がします。厭世観と虚無感が酷かった1月、2月。やっと抜け出し、直島旅行からまた徐々に活動していったら、やっぱりちょっとしんどくなってきました。何事もバランスが大事ですね。


<最近行った色々>
・1/30【ライブ】RAUL MIDON@渋谷AX
・2/12【ショー】ESMODE JAPAN OPENDAY@エスモード・ジャポン
・2/14【ライブ出演】角森隆浩withダイナミックオーシャンズ@下北沢 lete
・3/03【パーティー】dance rodriguez@渋谷 module
・3/05【鑑賞】The Forsythe Company 2006@彩の国さいたま芸術劇場
・3/08【ライブ出演】角森隆浩withダイナミックオーシャンズ@恵比寿 switch
・3/09~11【旅行】直島、高松
・3/14【ライブ】ATAK NIGHT2@中目黒 space force
・3/17【鑑賞】カンパニー マリー・シュイナール@新宿パークタワーホール
・3/21【観戦】川崎フロンターレ×FC東京@等々力競技場
・3/22【鑑賞】ブエノス・タンゴ@文京シビックホール
・3/23【観戦】よしもとフットサルリーグ“heat”@駒沢体育館

<最近観た映画>
・オーソン・ウェルズ『市民ケーン』
・アレクサンドル・ソクーロフ『ドルチェ─優しく』
・トレイ・パーカー『TEAM AMERICA』
・イム・チャンサン『大統領の理髪師』
・小林正樹『スキージャンプ・ペア』@渋谷シネマライズ
・テリー・ジョージ『ホテル・ルワンダ』@渋谷シアターN
・ポン・ジュノ『殺人の追憶』
・アキ・カウリスマキ『レニングラード・カウボーイズ・ゴーアメリカ』
・アキ・カウリスマキ『レニングラード・カウボーイズ、モーセに会う』
・スティーヴ・ジェームス『スティーヴィー』@ポレポレ東中野
・青山真治『エレ・エレ・レマ・サバクタニ』@シネセゾン渋谷
・マルコ・フェレーリ『最後の晩餐』
・キム・ドンウォン『送還日記』@渋谷シネ・アミューズ

<最近読んだ本>
・重松清『世紀末の隣人』
・中原昌也『あらゆる場所に花束が』
・谷川俊太郎『詩選集1』
・吉田修一『最後の息子』
・ジャン・ユンカーマン『映画日本国憲法読本』
・村野薫『死刑はこうして執行される』
・大西暢夫『ひとりひとりの人―僕が撮った精神科病棟』
・吉岡忍『M/世界の、憂鬱な先端』
・別冊宝島『隣のサイコさん』
・パウロ・コエーリョ『11分間』
・阿部和重『アメリカの夜』
・谷川俊太郎『詩選集2』
・森山大道『犬の記憶』
・保坂和志『明け方の猫』
・森達也『送還日記』公式パンフレット


 えーと、もうほとんど遠い過去になってしまってるので詳しいレポートとかはできませんが、スティーヴ・ジェームス『スティーヴィー』とキム・ドンウォン『送還日記』についてはのちほど書きます。両方ともまだ公開中ですが、これは出来るだけ多くの人に観てほしいので是非、足を運んでみてください。私が観に行ったときの観客数は、『スティーヴィー』9人、『送還日記』20人弱といった悲惨な状況で、これはもうちょっと考えられないことなのでね。両方ともドキュメンタリーフィルムです。この2本が公開されたということで今年はかなり期待できるんだけどなあ。『送還日記』は今年の暫定1位(まだ3月だけどね)。

 直島は最高でした。ずっと天気が悪かったのが残念だけど、幸せな時間が過ごせました。地中美術館に出会えてよかったなあ。ベネッセハウスの私が宿泊したクリストのスケッチが飾ってある部屋も良かったです。あとリチャード・ロングはやっぱり大好き。

 フォーサイスは期待が大きかったせいか、満足できませんでした。シュイナールはウワサどおり。変態エレガント。

 吉岡忍『M/世界の、憂鬱な先端』はもっとシンプルに書けなかったのかなあとストレスが溜まりました。特に最初のほうは酷くて、主観をかなり押し付けられているカンジがして苦しかった。膨大で緻密なルポルタージュをああやって書いてしまうのはもったいない。重松清『世紀末の隣人』も同様。こちらはルポ不足、っていうのもありますが。
 パウロ・コエーリョ『11分間』はいまいち。パウロは最近の作品では『悪魔とプリン嬢』が図抜けてるような気がします。『ザーヒル』読んでないけどね。
 阿部和重『アメリカの夜』はなにが面白いのかサッパリわからなかった。導入部分の読み心地の悪さと構成が最後まで続いてくれれば、ずっと面白いものになったと思うんだけど、途中でスコーンと簡単なものに落ちてしまった。これはわざと……デスヨネ? 「え? なにこの落ち具合?」と一気に白けてしまいました。最後はまた多少戻るんだけど、んー。なんだこれは。
 森山大道『犬の記憶』は素晴らしいです。全部とっぱらって、いちばん大事なものしか残っていない人が無意識に書いてしまっているんだろうなあという文章。全然かんけいないし、接点もないんだけど、なんとなくソクーロフ監督の『ドルチェ』を思い出した……ので、読んだあと見直してみました。
 保坂和志『明け方の猫』はノーコメント……っていうか、まあなんか全体のバイブレーションがハッキリしてるから読みやすいなあというくらいで、別に衝撃もなく印象も薄い。併録されてる『揺籃』のほうは好き。


 といった具合でしょうかね。とにかく『スティーヴィー』と『送還日記』! 余裕があったら『ホテル・ルワンダ』も。


 余談としてはフェレーリの『最後の晩餐』。友人に誕生日プレゼントでいただいたんですが、これはイイです。マストロヤンニはやっぱカッコイイ! アンゲロプロス作品のマストロヤンニ(といっても日本で見れるのは限られてるけど)もカッコイイけど、このマストロヤンニはもっとかっこよかった。
 この作品はもちろんサドの『ソドムの百二十日』ないしパゾリーニの『ソドムの市』の現代版(?)なんだけど、ソドムほど完璧に悪徳やエロティシズム、サディズム、スカトロジー、デカダンス、ペシミズムを徹底できていないところがまたイイ。全然優雅じゃない。すべて中途半端で不恰好で、だからこそ愛しい。 大変癒されました♪

乙女日記 | Posted by at 3 24, 2006 15:58 | Comments (2) | TrackBack (0)