全国のサッカーファンへ(もしくは全国の構造ファンへ)

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『スタディオ・オリンピコ』(1960)
ASローマとラツィオのホーム.ローマオリンピックのメインスタジアムとして建設され,ワールドカップ対応として90年に座席と屋根が増築.その屋根の構造をJ&P.ズッカーが担当した(らしい).先端のリング状のケーブルを締めることにより,屋根を保持している.

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『アルテミオ・フランキ』(1932)
フィオレンティーナのホーム.P.L.ネルヴィの処女作.キャンチレバーの屋根もいいが,スタンド裏にあった螺旋階段が美しい.階段自体とそれを支える梁によるダブル・スパイラルという不思議なもの.しかし,スタンドを支える梁も柱も細く,おまけにスタンドの鉄筋が露出しているところも垣間見え……。

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『アリアンツ・アリーナ』(2005)
将来のFCバイエルン・ミュンヘンとTSV1860ミュンヘンのホーム.H&deM設計のワールドカップ用スタジアム.アウトバーンから工事中の様子を遠目に見ただけなのでなんとも言えないが,よくなさそう.フッ素樹脂ETFEフィルムによる膜構造.この膜は日本製なのに,日本では法的に使用できない優れもの.

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『ミュンヘン・オリンピアスタジアム』(1972)
現在のFCバイエルン・ミュンヘンとTSV1860ミュンヘンのホーム.ミュンヘンオリンピックのメインスタジアムとして建設され,74年のワールドカップでも決勝戦に使用.ギュンター・ベーニッシュとフライ・オットーの設計.アクリル屋根による力ずくの造形.ベッケンバウアーが,こんなモダンではないスタジアムは使わないとか言ったとか言わないとかで,アリアンツ・アリーナが建設されることに.敷地内には,J.シュライヒ構造によるスケート場もあり,近所のBMW本社前では,コープ・ヒンメルブラウのBMWミュージアムが建設中.

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『ゴットリープ・ダイムラー・シュタディオン』(1933)
VfBシュトゥットガルトのホーム.74年のワールドカップでも使用.93年にJ.シュライヒによって屋根が増築された.06年ワールドカップでも使用.ローマと同様な構造形式だが,こちらの方が軽快で,屋根より上に外側のリングが出ているところが特長.目の前にUNスタジオの現場(オフィス?)あり.

建築 |Posted by satohshinya at November 27, 2004 02:32 PM | TrackBack(0)
Comments

トラックバックいただきましてありがとうございます。
構造の特徴が明確にわかりやすい写真です。私も勉強になります。
フライ・オットーの設計はとても私好みの設計でとても参考になります。

Posted by: stylecafe at November 27, 2004 02:57 PM

トラバ思いっきりバケテマスネ。
なんでだろー。なんでだろー。
v3.0に期待したい。

Posted by: simon at November 27, 2004 03:40 PM

オリンピコ行きたいー!!!

Posted by: mai at November 29, 2004 06:02 PM

TBどうもです。。
『アリアンツ・アリーナ』かっこいいな^^:

>この膜は日本製なのに,日本では法的に使用できない優れもの

そうなんだ...なんだか微妙な感覚。

Posted by: ochiai at December 3, 2004 04:15 AM
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