自己満足のドイツ人と既視感の日本人

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IchiigaiというHfGのレーベル(大学が持っているレーベル?)によるコンサートが,Badischer Kunstvereinで行われた.Ichiigaiとは「1以外」という日本語.20時頃から始まり,やっぱり夜中まで様々なグループが登場するのだが,ぼくが見たのはその中の2つだけ.

1つは,このコンサートに誘ってくれたHfGの学生であるシンゴ君とその先輩による,自作の楽器を用いた3曲のパフォーマンス.テルミンとチェロを組み合わせたような不思議な電子楽器を用いて,漫才のような掛け合いとともに演奏が進む.日本人のぼくから見ると,その漫才的な間合いとか,明和電気の楽器のようなユーモラスなパフォーマンスは既視感を生んでしまうが,ドイツ人による自己満足的な演奏(しかも長時間)と比べると,プレゼンテーションすることに意識的であるという意見を聞いた.日本人はそういったことが,比較的に自然とできるのではないかとのこと(これはZKMのアーティスト・イン・レジデンスであるイシイさんより聞いたもの.彼女はドイツ在住の作曲家).
写真は,ドイツ人による自己満足的演奏のもの.左では何十個と並んだツマミを動かしながらサウンドをコントロールし,右のおじさんがサックスを途切れ途切れに吹いている.確かに観客を置き去りにしていた.

@karlsruhe, 音楽 | Posted by satohshinya at May 15, 2006 17:18


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