ガラス@paris

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「Fondation Cartier pour l’Art Contemporain(カルティエ現代美術財団)」では映画監督のアニエス・ヴァルダの個展「L'Île et Elle」が開催中だった.10個のインスタレーションが1階と地下に展示されていて,少女趣味とすら思える不思議な作品もあった.フランス語が分かればもっと楽しめるのかもしれない(見に行った人たち:kikiさんcherchemidiさんmyさん).

残念ながらヴァルダの映画は見たことがないのだが,以前も紹介したとおりZKMFilmRaumでは『5時から7時までのクレオ』(1961)とドキュメンタリー映画『Daguerreotypes』(1974)が上映されている.しかし,残念ながら何れも字幕なしのフランス語によるもの(もちろんビデオ).映像だけを見ると,さすがヌーヴェルヴァーグの祖母と呼ばれているだけあって懐かしいものがある.今度ゆっくり見てみよう.
しかし,この透明なガラス張りのギャラリーも,ここに展示されるような現代美術作品ではあまり気にならない.ガラスの外が野趣溢れる庭であるからなのかも知れないが,なんとなく成立している.何れにしてもヌーヴェルは展示空間にはあまり興味がないようで,ガラスの展示室も建築デザインの要請によって生まれたものだろう.地下を見ると,やっぱり何も考えていないように思える.まあ,展示室について必要以上に考えている建築家は磯崎さんと青木さんくらいかもしれないけれども.

美術 | Posted by satohshinya at November 16, 2006 18:29


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