青山墓地公園 菅野二美

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都市の広大な一等地を墓石が占有する青山霊園に,散灰方式を導入させることで,敷地全体が墓地となる墓地公園を,時間の変化と共に生成させる.
─附記
数学の勉強では,計算の結果が正しいか正しくないかで点数は付けられる.しかし,勉強しなければならない部分は,その結果ではなく,その答を導いた計算の仕方である.こうした計算の手法,問題の解き方のことを,数学の世界では「アルゴリズム」という.
この「アルゴリズム」という解法の手順を,目に見える形や色の世界へ応用することも可能である.例えば,河原の石ころについてこれを考えてみる.石ころは海に近づくにしたがって丸くなる.それはお互いにぶつかりあうことによって丸くなるのであり,もっとも出っ張った部分から先に丸くなるというルールが,この美しい形を作り出している.
こうしたルールを抽出して,表現可能な形に変えて手順化することは,物事の成り立ちをアルゴリズムの立場から考えること,すなわちアルゴリズミックに考えることである.
あるものが作り出される時,それを作り出しているシステムを生成してみせることで,システムが勝手にそのものを生成することを示す.

1996年度, 卒業設計, 4年 | Posted by tkmy at February 25, 1997 0:00


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